ここ数日の間、複数の専門家が指摘していますが経済危機のフェーズが変わったようです。
米国債の大量売却が止まらない中、FRBの買い入れが止まる兆しが見られているようです。
これはどういう意味かというと、買いオペはもうできないので代わりにイランとの戦争を激化させることを意味します。
戦線を拡大することで、資金とドルと安全資産である国債に流入させようということです。
基軸通貨であるドルを防衛するための、アメリカは持てる全ての軍事力を投入することになるのかもしれません。
ということで、イランへの直接攻撃は非常に近いということになります。
イランはOPECのメンバーですしBRICSに加盟しています。そしてロシアとの軍事同盟国でもあります。
ところで戦争に必要なのは金属です。
アメリカ政府は2021年の時点で65億トンの銀を輸入しましたが、必須金属のリストから銀を除外しています。
2022 Final List of Critical Minerals
銀は爆弾、核爆弾、衛星、弾薬、魚雷、潜水艦、ドローン等に使用されています。
例えば、トマホークミサイル一発には500オンスの銀が使用されています。
一度の攻撃で平均100発のミサイルを使用することを考えると、50000オンスの銀が燃えてなくなることになります。
500オンスというのはモンスターボックスと同量の銀ですが、発射後に銀をリサイクルすることはできません。
人工衛星の数も急増しています。
結論としては銀がなければ、戦争をすることは不可能ということになりますが、アメリカは79%を輸入に頼っています。
中国やインドが銀を買い占めているのは、もしかしたら戦争を視野に入れた行動なのかもしれません。
アメリカは銀の輸入元として、47%をメキシコから輸入しています。
数日前に報道によるとメキシコで銀は2026年までに枯渇するという観測が出でいます。
銀が不足していることはかねてから書いていますが、その原因は過剰な価格操作に起因します。
低価格のため採掘の採算が合わず、銅と亜鉛の採掘の副産物として採取されたものが市場に出回ります。
2022年の時点で237億オンスが不足していましたが、不足量はさらに増加しています。
気候変動のニーズ、ハイテク製品のニーズと本物のお金としてのニーズに加えて、拡大する戦争のニーズが加わることになります。
すでにウクライナ戦争でアメリカとNATOは弾薬を使い果たしたことが報じられています。
つまり銀を使いまくったわけですが、今度はイラン相手に戦争するための弾薬が必要です。
弾薬不足=銀不足の中、アメリカは基軸通貨の立場を維持するための最後の戦いに乗り出すわけです。
過去の例を見ると、第一次大戦中にドイツを倒すために銀を寄付して欲しいとする呼びかけがイギリスでなされました。
銀を弾薬に変えようとか、銀コインを国に貸しだすことでドイツを粉砕しようというプロパガンダが行われました。
当時は戦争国債の購入の事だったのかもしれませんが、ミサイル不足の今、アメリカでも同じ呼びかけがなされることになるのでしょうか?
戦争の拡大で銀不足は一層深刻になることは間違いありません。