調べ物をしていて、興味深いデータを見つけました。
アメリカ地質学協会が公表しているデータですが、早ければ2025年にはコンピューター、携帯電話、装飾品、コイン等に使用する銀がなくなる可能性があります。
そして遅くとも2034年までには完全に銀は姿を消すことになります。この感じではSDGsは銀不足でとん挫することになります。
少し前にオーストラリアのある大学の研究チームが、太陽光パネルだけで世界の産出量の85-98%が必要になるという報告書を出したことについては以前に書きましたが、現物不足は深刻化しています。
銀が枯渇している一例として、こちらのチャートを掲載したいと思います。
これはアイダホ州と全米の1937-1989年のデータで、鉱石1トン当たりの銀採取量です。
1937年当時は鉱石1トン当たり全米平均で21.1オンスの銀が採取できましたが、1989年は3.8オンスまで減少しています。
世界最大の銀産出国であるメキシコでは、現時点で鉱石1トンにつき1オンスの銀が採取できれば良いとされています。
埋蔵量減少による採掘コストの高騰に加え、最近ではメキシコ政府の方針転換により鉱山の採掘停止が起こっています。
少し前に世界第二位の規模の鉱山が採掘停止になりましたが、今後次々と採掘が停止に追い込まれる見通しです。
下はシルバーインスティテュートの試算で銀の不足は続いています。直近だけでも3億8千万オンスの銀が不足しています。
この数字は工業用の重要のみを計算していると言われており、金融目的と軍事目的の需要は含まれていません。
例えば、米海軍は最も銀を多く使用する軍隊ですが、防衛ミサイルシステムに使用するバッテリーだけで3500万オンスの銀を使用すると言われています。
これは米海軍だけの話で、他の国の軍隊はもちろん海兵隊や陸軍は含まれていません。つまり銀がないと戦争ができません。
BRICS加盟国が米ドルに対抗するために大量の金を購入していることは報じられていますが、実は金だけではなく銀も購入しています。
上でも少し触れましたが、銀は軍事上非常に重要な金属です。覇権が変わりつつある世界では、軍備増強のためにさらに銀が必要になります。
このような状況ですが、世界人口のうち銀のスタッカー(銀を投資目的で備蓄する人)はたった0.5%しかいません。
通常機関投資家たちは銀には投資しません。株、債券、不動産を販売する手数料の方が儲かるためです。
そのため機関投資家たちが銀現物を買い始めると、あっという間に銀は入手不可能になります。
当然、シルバーインスティチュートのデータには金融面のニーズは入っていません。
銀というのは人々が思う以上に重要な金属で、世界の覇権や金融システムをも左右しうる存在です。
メディアが銀不足について語ることはありませんし、シルバーインスティチュートのような機関は、銀不足の実態をできる限り隠そうとしています。
有名なのは1980年代に銀の重要性に気付いたハント兄弟の例で、銀の買い占めを図ると、アメリカ政府は総力を挙げてハント兄弟を潰しにかかりました。
(この時、銀は1オンス=$50でした。)
ウォーレンバフェットも同じことをやろうとしましたが、やはり突然刑事告訴され、告訴取り下げと引き換えに銀を手放さざるを得ませんでした。
リーマンショックで破綻したベアスターンズは、銀のショートで巨額の損失を出したことが破綻の一因でした。
ここまでで銀が非常に重要かつ希少金属であることはお分かりいただけたと思います。
我々は微力な一個人かもしれませんが、銀を買い続ける意味がここにあります。
まずは世界の諸問題の元凶である金融機関とさらには中央銀行を追い込むことができます。
政府と中央銀行は巨額の資金を使い価格操作をしていますが、現物は増やすことができません。
つまり現物が消える時、金融機関は深刻なトラブルに直面することになります。(ブラックロック、JPM?)
銀不足になれば軍産複合体は弱体化し、また同時にSDGSをとん挫させられます。
そして情報を拡散し、一人でも多くの人が銀を買うようになれば金融崩壊を生き残ることができるようになります。
ということで、最後の最後まで銀の現物をかいつづけましょう。
一人一人が銀を買うことで金融危機を生き残れるということだけでなく、邪悪なシステムの破壊につながるというのは誰もが知っておくべきことだと思います。