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金融機関から資金が流出することの意味、そしてインドが銀を買い占めている件

金融機関は部分準備制度のシステムで成り立っていることは、多くの人に知られるようになっています。

例えば、$100の預金を$1,000にして貸し出せるシステムで、別の金融機関にこの$1,000が預け入れられると、今度は$10,000になるという具合で増えていきます。

元本が少なくても魔法のようにお金が増えるシステムです。

少し前までは預金の10%を残すことが規定されていましたが、今は撤廃されていたはずです。

下の図はこのシステムで誰かが$1000を預金し3回信用創造を繰り返すと、あっという間に$1000が$3400になること説明したものです。

実際には、こんなものではないはずです。

 

部分準備制度は預金が増えている間は良いのですが、反対に減り始めると一気に苦しくなります。

例えば$100引き出されると、$1000相当の資産を処分しなければなりませんし、それは関係する他の金融機関にも波及していきます。

預金引き出しに対応するため、信用創造で買い入れた資産を大量に処分しなければならなくなります。

昨日ゼロヘッジが取り上げていましたが、アメリカの大手金融機関からの預金流出が加速しており、1週間で6300億ドルが流出したと報じられています。

これはもう預金取り付け騒ぎのレベルですが、信用創造のシステム上、流出額の10倍以上のダメージがあることは間違いありません。

'Big Banks' See $63BN Deposit Outflows Last Week, Loan Volumes Continue To Contract

 

金融機関は今年に入り、2万人の人員削減をしていると報じられていますが、この中にはゴールドマン、ウェルズファーゴ、バンクオブアメリカなどが含まれています。

そしてシティは週明けから大規模な人員削減に踏み切りますが、月末までに24000人を削減する予定です。

ブラックスワンは近そうです。

 

どこの金融機関も過去にない規模の窮状に追い込まれているわけですが、破綻の際に救済する役割を担うのはFDICです。

しかしFDICに救済する能力が全くないことは以前に取り上げました。

地銀であれば救済できるかもしれませんが、大手金融機関の救済はできません。

仮に金融機関が破綻し、FDICに救済する能力がないとなると預金はベイルインされます。

そうなるとFDICはアメリカ人から"悪者"扱いされることになりますが、すでにその準備が始まりつつあります。

数日前から突然、FDICを"悪者に仕立て上げる報道"が相次いで出始めました。

内容としては、FDIC内部では仕事中の飲酒、職場での不倫が横行している、そして職員の訓練と称してホテルで飲み会を開いたり、ストリップクラブに行くことが常態化しているというものです。

この先、どうなるのかは目に見えています。

 

今月末から国連気候変動会議(COP28)が開催されますが、すでに気候変動問題に対応するためと称して、太陽光パネルやEV生産量を3倍にすることが決まっています。

各国が巨額の資金投入をすることは決まっていますが、銀現物が足りていないことはすでに書きました。

そんな中、インドは先駆けて銀を大量に輸入しており、先月は1700トン購入しました。

大半はイギリスからの輸入ということで、コメックスから搬出したのでしょうか?

世界中の政府、自動車会社と太陽光パネルメーカーだけでなく、機関投資家たちがこぞって銀を買い始める時はもうすぐそこまで来ています。

これまでは銀を勧めても買おうとはしなかった友人たちも、突然銀に目覚める日が近いと思います。

そのころには入手できなくなっていて、あなたに売って欲しいとお願いしてくるかもしれません。

この動画は最近の物で、インドでは今金銀を買うための行列ができているようです。

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