クレディスイスの買収が決まったようです。
UBSはクレディを20億ドルで購入することに合意しました。
そして具体的な内容としては、スイス中銀が損失を一定額保証することでの合意となりました。
損失補償を要求したということは、クレディ内部には良く分からないディールが複数存在するということなのでしょう。
購入した後に、大問題が発覚するとUBSは認識しているとということです。恐らくそうでしょう。
そして買収に絡み、一部の債権に対してはベイルインが行われました。額にして17億ドルです。
どこの金融機関に影響が出るのかは不明ですが、クレディスイスの大株主の14位に日本年金機構が入っています。
債券のベイルインに加え、株価格の損失で影響を受けており踏んだり蹴ったりという状況です。
年金は先日のSVBでも損失を出したばかりですが、まだまだ始まったばかりです。
恐らくベイルインと株価の関係のデリバティブのトラブルが他の金融機関で発生することになるはずです。
買収が決まったUBSですが、問題はこちらに移っている気配があります。というのは倒産リスクヘッジのためのCDSが急騰しているからです。
今度はUBSが破綻すると考える機関投資家たちが急増しています。
そして名前は明かされていないものの、ヨーロッパの二つの大規模金融機関が金融危機の波及懸念のため、ECBとFRBに援助を求めたと報道されています。
これは勝手な予想ですが、一つはドイツ銀行、もう一つはBNPバリバスなのではないかと思っています。
そして世界中に拡散する経済危機を抑え込むため、FRBは各国中央銀行と共同して通貨スワップを利用してドルを供給するようです。
これは言い換えれば、世界中で同時に巨額の金融緩和を行うということです。
目的はCBDCで連携する大規模金融機関の保護だと思われ、中小金融機関は救済しないものと思われます。
もちろんこれはインフレを加速させるものですし、問題は経済危機が抑え込みに失敗した時、増やしまくった通貨は一体どこに向かうのかという点です。
そして今週の利上げはどうなるのでしょうか?
グローバルなシステム上重要な銀行(G-SIBs)への飛び火は急速に拡大しています。
最後にはすべての金融機関を国有化する方向性になるのでしょうか? そのころにはハイパーインフレになっていることでしょう。
金融危機が混迷を深める中、貴金属へ逃避する人が増えています。
ゼロヘッジによるとコメックスからの現物流出が激しく、SVBよりも状態が悪いとのこと。つまりこちらでも引き出し騒ぎが続いているということになります。
デフォルト寸前のようです。当然ですが現物の金属は印刷できないので、中央銀行は救済不可能です。
数日前にロンドン金属取引所でニッケルの袋の中に石が入っていたことが発覚したばかりです。損失は577万ドルと言われています。
実際の在庫は報告されている数字よりも大幅に少ない可能性がありそうですね。
昨晩も海外で銀を注文しましたが、在庫が一気に減ってきている感があります。
ディーラーの人たちも同じことを述べているのと、寝る暇もないくらいオーダーが入り続けているようです。
貴金属を持っている人は、すべてが崩壊した後に社会のピラミッドのトップに君臨することになります。
本当は急落している不動産についても書きたいのですが、多分来週以降になりそうです。