最近、銀の現物が入手不可能になると主張する専門家が増え始めています。
この専門家は銀は入手が非常に困難になり、最終的には金銀比価は1:1になるだろうと結論付けています。
この意見が正しいかどうかは別にして、今の現状を考えてみたいと思います。
現在の金銀比価は1:86となっており、歴史的には1:10-15くらいとなっています。
つまり通常であれば、金貨1枚と銀貨10-15枚の価値が同じくらいというのが通例でしたが、現在は価格差が広がり銀貨が86枚が金貨1枚と同じ価値であるとされています。
公表されているデータの信ぴょう性は分かりませんが、埋蔵量としては金も銀もほぼ同程度と考えられています。
しかし一部の専門家は実際には金の埋蔵量は銀よりも遥かに多いとしています。
金銀採掘と会社によると、採掘のコストは金が7とすると銀は1であるとしています。(ファーストマジェスティックの場合)
ただ銀は金とは違い地表近くにのみ埋蔵されているため、金鉱山とは異なり比較的短期間に採掘が終わる傾向が強いとしています。
そのため新たな銀鉱山の開発が必要になりますが、着手から生産開始まで5-10年かかることも珍しくありません。
現在の低価格を考えると、採掘会社は採算が合わないため銀を積極的に採掘しようとはしていません。
通常の金銀比価は1:10、産出コストベースだと1:7です。
金銀比価が1:10の時代、銀は金同様お金としての用途に加え装飾品とナイフとフォークくらいしか用途はありませんでした。今の金と同様です。
今は実際には工業用として大半が消費されることになりますので、状況ははるかに異なり割合としては1:7を遥かに下回るはずです。
ここで大切なのは工業用の銀というのはリサイクルされず、そのままゴミとして捨てられてしまったり、ミサイルに使用されるケースでは爆発でなくなります。
金は採掘したものが残り続けますが、銀はそうではないということです。
ですから、実際には金よりも銀の方が遥かに量が少ないと考えられています。
ということで、銀の価格操作が激しいため分かりにくいですが、表面的な価格に騙されないようにする必要があります。
価格というのは、一般人を騙すためのデータの一つに過ぎません。
価格が上がってくると、リサイクル工場は宝の山となるのかもしれませんね。
銀の価格操作の代表格と言えばJPモルガンで、大量のデリバティブで価格が上昇しないように抑えつけています。
そのJPMのCEOのジェイミーダイモンと家族が、保有株式を大量処分することが報じられていて、しかも売却は初めてだそうです。
説明の必要はないと思いますが、物事がうまくいっている時に銀行家は株式を売りません。
そろそろ終わりに近いという時になって、売り抜けようとするのが普通です。
銀の価格操作もそろそろ限界に来ていることを認識しているのでしょうか?
来年にかけて売却するとのことですが、恐らくすでにデリバティブで売却価格を確定させているはずです。
JPMと言えば、違法価格操作だけでなくエプスタイン関連の問題も抱えていて、過去半年で弁護士費用だけで1000億ドル以上支払ったようです。
それだけでなく米上院金融委員会の報告書によると、JPMが最もリスクが高い金融機関であるとしています。
ジェイミーダイモンが株を売り払うのは、やはりJPMが行き詰っているということなのでしょう。
銀の価格操作も終わりに近づいているということなのでしょうね。
泥船から急いで逃げ出すジェイミーダイモンですが、価格操作をしながら銀の現物を大量に入手したのでしょうね。