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銀を売ってBTCを買え?

非常に気になった動画がありましたので、その話をしたいと思います。

判断は皆様にお任せしたいと思いますが、動画を紹介する前にこの2人の関係を知っておくことは役立つかと思います。

この2人は長年の友人で、何冊も本を共著で出版したりテレビにも出演しています。

大統領選のキャンペーンでも、ロバートキヨサキは積極的にトランプへの支持を訴えかけていました。

 

そんなロバートキヨサキですが、先日トランプ大統領がリリースした暗号通貨のトランプコインについて、非常に投機的だとして批判をしていました。

おっしゃる通りなのですが、長年の友人関係を考えると仮想通貨大国を目指すトランプ大統領の計画に冷や水をかける行為でもあります。

 

さてこちらが問題の動画です。

緊急の動画だとしています。

キヨサキ氏はこれまで銀押しを続けており銀を買い続けているわけですが、突然変節しました。

1964年に銀は1oz=0.10セントでしたが、今は$30になっています。

銀の値段は上がったので、銀を売ってBTCを購入しているとしています。そして同じことをするように勧めています。

有名人だけにこの動画はかなりの影響があるのは間違いありません。

動画ではグリッチが非常に多いため、AIによる合成動画である可能性が高そうです。

私が気になったのは、1964年に銀の価格は1oz=10セントだったとしていることです。

しかしこれは明らかな間違いで、当時の価格は1oz=$1前後でした。

 

ロバートキヨサキがなぜこのような動画を公開したのかについては、あくまでも推測に過ぎません。

トランプ政権からの依頼があったかどうかは分かりませんが、ビットコインに向かうよう仕向ける内容であることからして、トランプ大統領の政策の強力な後押しになることは間違いありません。

トランプコインを非難したことの穴埋めなのでしょうか?

また同時に人々が銀を買い続けることは、アメリカ政府にとっての不都合なのでしょうか?

ロバートキヨサキが本当に銀を売ってBTCを買っているのかを知る由もありませんが、不審な点が多々あることだけは間違いありません。

 

銀を売ってBTCを買えという勧めは非常に興味深いものですが、背景を理解する補足情報があります。

アメリカのスコッツデールミントのCEOによると、コメックスに銀現物を提供するために手ごろな価格の銀を入手することに苦労しているそうです。

理由としては工業用のニーズが非常に強いことを挙げていて、そのため納品には3か月以上かかるとしています。

 

アメリカ国内で銀が不足している理由ですが、83%をメキシコから輸入しています。

しかしここ最近、中国がメキシコの鉱山から直接現物を入手する動きを強めていると同時に、メキシコ政府は銀鉱山の国有化に舵を切り始めています。

一説によれば、メキシコでは銀が2026年には枯渇しかねないとする論説も出始めています。

中国が大量に直接購入をするためアメリカ国内に流入する銀が激減する一方で、コメックスではインドが待ち構えているため、アメリカは銀現物を巡り挟み撃ちに会っている状況だと推測されます。

これと関係する点ですがトランプ大統領はメキシコに対して、25%の関税をかけると宣言しています。

詳細は不明ですが銀製品にも適用されるとなれば、アメリカ国内の銀価格は一気に跳ね上がると同時に海外からの銀はアメリカに流入することになります。

これまでは上海市場ではコメックスよりも高値で銀が取引されていたため、コメックスで調達して上海で売るアービトラージが盛んにおこなわれてきました。

この流れが逆流することになると推測されるわけですが、中国はどのように対応すると思われますか?

アメリカ以上になるように銀価格を誘導する可能性はないのでしょうか?

いずれにしてもトランプ大統領の暗号通貨推進の裏で、銀現物を巡る熾烈な争いが繰り広げられていることは間違いありません。

ロバートキヨサキは銀を売るように勧めていますが、私はトランプ大統領がメキシコに対して関税を引き上げる前に銀現物を買うべきだと思います。

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