数日前、ツイッター(X)の銀界隈で有名な方が中国の銀事情について書いていました。
前にも取り上げたことがありますが、銀鉱山は数が少なく、大半は銅と亜鉛鉱山から副産物として採取されます。
つまり銅と亜鉛を採掘する時に一緒に取れるものが銀で、「捨てるのはもったいないから販売しよう」くらいの位置付けなわけです。
数日前、ツイッター(X)の銀界隈で有名な方が興味深いことを指摘していました。
「銀の約50%は銅と亜鉛の副産物として生産される。そして中国は世界生産量の48%に当たる銅と亜鉛を生産している。
銅と亜鉛企業は24時間体制で操業しており、在庫減少は危険な状態に近づきつつある。」
「世界の50%程度の銅と亜鉛を生産している中国企業は、24時間体制での残業を続けていることは、
銀の在庫減少は最終段階に入りつつあることを示唆している。
もし大量の銀の在庫があるとすれば、なぜ24時間体制で操業を続ける必要があるのだろうか?」
銀が銅や亜鉛の副産物であるということは、銀の価格操作が行われている理由の一つです。
しかし中国では事情が逆転しており、今や銀を採掘したいがために銅と亜鉛を採掘する事態になっているようです。
特に世界的な景気後退で銅と亜鉛の需要が落ち込むと考えられる中、残業して24時間操業する理由はどこにもないわけです。
最終的には銅も不足することになりますが、その時には銀は入手不可になります。
あるインサイダーによると、銀を必要とする企業は銀供給目的で直接銅と亜鉛採掘企業と交渉して、そのため採掘企業はフル稼働していると述べています。
中国、トルコが銀を大量に買っていることは知られていますが、数日前にはインドも大人買いを再開したことが報じられました。
そしてすでに気候変動問題のために、大量の銀が必要になることや世界各国が巨額の資金を投入することが決まっています。
太陽光パネルとEV生産量を3倍に増やすために巨額の資金注入を行う予定で、すでにアメリカと中国の間では合意がなされたようです。
ここまでの話は工業用として必要とされる銀の話だけで、通貨としての需要は含まれていません。
世界中の中央銀行はCBDCを推進する傍ら、大量の金を購入していることは知られています。
一般人にはCBDCを勧めておきながら、自分たちは金を買うところに本音が見えてしまいます。
やはり言うことではなくやっていることに注目すべきなわけですが、時折本音が漏れてしまうこともあります。
昨日、オランダ中央銀行総裁は"新たな金本位制"のために金を購入している、そして経済の完全崩壊も備えるためであると話してしまいました。
また話の中ですべてが崩壊する時、金は暴騰すること、そしてユーロは今回の経済崩壊を生き残れないとも語りました。(CBDCが失敗すると感じているのかな?)
今年初頭にIMFが金は"古代の遺物ではない"とした報告書を出したこととも関連があると思われます。
人々の通貨に対する信頼が完全に失われる時に、数千年間も変わらずに信頼されてきた金を使用するつもりです。
少し考えていただきたいと思いますが、全てが破綻する世界の中で、破綻しない資産は金と銀の現物だけです。
CBDCが失敗し経済が崩壊し金が通貨として使用される時、銀の価値はどれくらいになると思われますか?