2日前にBRICS基軸通貨についての記事を書きました。
ロシアもこれに合わせて来月からデジタルルーブルをリリースすることが発表されています。
本当でしたら世界を揺り動かす大ニュースなのですが、大した取り上げられ方はしていません。
どちらも金本位制になる見込みのようですが、本当の焦点は金現物との兌換が可能なのかという点のはずです。
これは何故かというと、もう今の時代政府が金本位制だと主張したところで、だれも信用しないからです。
アメリカの場合で分かる通り、本当に金があるのかどうか、隠れたところで大量の通貨発行をしているのではないかといった疑惑は常にあります。
しかし少し考えてみると、ロシアもBRICSも本音は少し違うような気がしてきました。
現時点では金本位制だとは言うものの、中身については良く分からず金と兌換するかどうかについても明らかにしていないのが現状です。
兌換するかどうかを明らかにしていないのは、貴金属市場がアメリカによってコントロールされていることが理由なのかもしれません。
貴金属の価格は西側の金融システムのデリバティブによって過剰なまでにコントロールされていることは、多くの人が知っています。
そのコントロールはロシアや中国、さらにはBRICS加盟国の手中にはないのが現状です。
つまり金の本当の価格が一体いくらなのかは、だれにも分からないというのが一つの理由です。
そして米ドル支配を破壊させようとする試みの中で、新通貨と敵側がコントロールする金の価格と直接リンクさせてしまうと、逆にやられる可能性があるということなのかもしれません。
兌換性を導入した瞬間に、金価格をデリバティブで大暴落させるといった技を使われると、新通貨はかなりの被害を受けることになります。
数年前に原油価格がマイナス価格に転じたことがありましたが、同じことが可能です。
ということで本当のところは兌換性を視野に入れているもののも、今のところはやらないというのが方針なのではないかと思います。
少し違う理由としては、先日も書いた通り金の量が足りていない、また金をだれが管理するのかといった信用の問題も別途存在します。
ということで来月の後半にBRICS基軸通貨がリリースされると思いますが、それ自体が米ドル体制を崩壊させる直接の原因になることはなさそうです。
ただ米ドルの崩壊は起こらないということではなく、アメリカは非常に近い将来にリセットのためにシステムすべてを破壊するはずです。
何もしなくても西側の金融システムは崩壊するため、システムの崩壊と共に価格操作のシステムが破壊された後に、金兌換性を導入する算段なのかもしれません。
それまでは金本位制だと主張し続けることで、貴金属の市場に圧力をかけ続けて自滅を加速させていく戦略なのかもしれません。
先日も書きましたが、デリバティブの破壊からBRICSが完全に逃げ切れるのかどうかは不明です。
ネット上ではBRICS基軸通貨リリースの直後に、米ドルが崩壊するかのような意見が多いようですが、そんなに簡単なものではない気がします。
ところでクリフハイが9月に、様々な物資が入手困難になり始める可能性を指摘していました。(アメリカ?)
金、銀とビットコイン、そして燃料と食料と武器を用意しておくようにとのことです。
先日の話では9/15以降に事態が深刻化する可能性を指摘しており、早ければ9/13くらいから始まるとしていました。
昨晩はパックウエスト銀行をカリフォルニア銀行が買収するという報道が流れていましたが、カリフォルニア銀行はパックウエストよりもかなり規模が小さい金融機関です。
どちらの金融機関も株取引が何度も停止となっています。
今日には再度、利上げがあると思われますし金融危機はまだまだ終わりそうにありません。