アメリカの金融システムにはFDIC(連邦預金保険公社)と呼ばれるものがあります。
これはアメリカ版のペイオフで、銀行破綻の際に預金を25万ドルまで保護するとしたシステムです。
昨年の11月のFDICの会合の動画が公開されています。
内容としては市場崩壊により金融機関がベイルインを行うようになること、そしてその際に民衆のパニックをどのように抑制するかについて話し合った動画が公開されています。
数人の理事の発言が録画されています。
一般人に知らせるとパニックが起こるので、金融関係者だけに知らせるといった意見があるものの、それでも想定外の結果が起こる可能性があるという発言。
理事は人々は預金がベイルインされる可能性について理解する必要があるとするものの、取り付け騒ぎが起こるのは必至であるという発言。
そしてベイルインの際には救済対象になる企業と個人、そしてその対象外となるものがいることも発言しています。
人々は預金には保険があると信じていて、ほとんどの人は口座に25万ドル以上預金している人だけが損害を受けると信じていますが、それは事実ではないということですね。
実際、総預金額の1.3%に相当する資金しか持ち合わせていないということで、金融危機が発生すればFDICも破綻に追い込まれます。
そして最終的にはFRBが金融全体をベイルアウトするために、巨額の金融緩和を行うかどうかという話になると思いますが、どうやら既にその準備は進んでいるようです。
その準備とはこれのようです。
こちらは動画です。
通常であれば救済するのでしょうが、CBDC導入のために金融機関すべてを破綻させるために救済をしないのかもしれません。
あるいは反対に巨額の金融緩和を行い、一気に通貨を破壊する可能性もあります。
いずれにしても人々が救済を求めてFRB本部に殺到することをあらかじめ予期しているようで、その準備は既に完了していることだけは確かなようです。
数日前にアメリカでM2マネーサプライが急速に減少していることについて書きました。
これについてFRBブラード総裁はマネーサプライ減少はインフレ抑制に朗報と発言しています。
米国のマネーサプライ減少はインフレに朗報-セントルイス連銀総裁
確かにインフレは収まり逆にデフレが急速に進んでいますが、これは金融機関から資金が急速に流出していることを意味しています。
人々がお金に困っているために、預け入れている預金をすべて引き出していることを示していて、同時に金融機関が非常に脆弱になっていることをも示しています。
少しずつ人々と金融機関を追い込んでいき、最後には金融危機を発生させようとする企みの実行段階はすぐそこに迫っているのではないかと思います。