ロシア産原油の価格上限設定にの対抗策の発表が待たれていましたが、ついに発表がありました。
ロシア政府はロシア産原油価格上限設定に参加した国に対する原油の販売を禁止しました。この法律の発効は2/1とのことです。
相手国は日本を含むG7とEUが中心となっています。
ちなみに日本ですが、2021年度のデータによると輸入のうち16%をロシア産が占めており、サウジアラビアと拮抗する量をロシアに頼っています。
日本企業が参画しているサハリン2の扱いに関しては、明確になっていないとしていますが、日本だけは例外になるということはありえないでしょう。
昨日のブログで取り上げたメドベージェフ元大統領の原油が$150に到達する予測は、実は計画なのかもしれません。
ゾルタンボッツァーはペトロゴールドの出現を予測していましたが、その段階に至るまでにはさらなる駆け引きがあるのでしょう。
恐らく販売禁止と減産をセットにすることも選択肢に入っているようです。
プーチン氏、原油価格上限導入国への供給を禁止 来年2月から5カ月間
短期的には、石油関連の品物の高騰が予測されます。
ガソリン代だけでなく食料品、衣料品、石鹼や洗剤、化粧品などありとあらゆるものの価格が上がります。同時に企業の収益は下がることになります。
今は良く見えませんが、原油先物のデリバティブで巨額の損失を出す金融機関が出で来ることになると思います。
オイルショックが起こる可能性もありそうです。
現時点の資産によると、今回の措置によるEUの経済的損失はGDPの6%に相当するとするアナリストもいます。
エネルギーの配給制の厳格化と企業の競争力の低下が最も懸念されるとしています。
どこで限界点を迎えて、一気に崩壊するのかは不明ですが、今回のロシアの逆制裁は思う以上の悪影響となりそうです。
EUは経済崩壊の後のリセットを目指して、わざわざやっているのでしょうが、計画通りにはいかないようですね。
ロシアはペトロダラーを崩壊させ、同時にEUを分裂に追い込むために戦略的に攻撃をしています。
メドベージェフ元大統領のツイートはロシアの来年の抱負なのかもしれませんね。
それにしても日本は一体どうなるのでしょうか?
資産すべてを日本円、日本国内の資産と日本株だとすると、かなりのハイリスクなのかもしれません。