複数の主流メディアに興味深い記事が掲載されました。
ハーバード大学の教授候補の方の論文の中身ですが、
各国の中央銀行はアメリカの経済制裁リスクのヘッジをすべきであるという内容であり、その方法としてはビットコインと金を買うことであるというものです。
ロシアのウクライナ侵攻以来、ロシアに課されている経済制裁でロシアの保有する米ドル資産が凍結されたことを受けて、各国のビットコインに対する関心は高まっているとしています。
経済制裁により米国債の魅力は減少しており、長期的には中央銀行がビットコインと金を保有することのメリットを価値を認識するようになっているそうです。
この論文はFTXの破産申請後に発表されていることから、このような事件が起こるとしてもビットコインの価値は変わらないと考えているようです。
特に米ドルの使用をやめてBRICSに軸足を移そうとしている国々が、様々な理由で経済制裁の対象とされる可能性は十分にあります。
あと自国通貨を防衛のため、米国債の大量売却をすると圧力をかけられるといった可能性もありそうですね。
これは各国の中央銀行を念頭に置いた内容ですが、我々個人にとっても当てはまります。
通貨を戦争の道具にすることは、国家相手だけでなく国民相手にも当てはまるからです。。
特にCBDC導入した後は、政府の方針に同意しないとか、その他の理由で個人に制裁を科すためにCBDCが使用される可能性が高いです。
少し前にカナダで、ロックダウンに反対したトラック運転手たちの銀行口座が凍結されたり、極寒の中、抗議活動をしていた人たちにコーヒーを販売したとして、口座が凍結されるといった事件も起こりました。
Banks Have Begun Freezing Accounts Linked to Trucker Protest
この方の論文でも強調されていますが、ハーバード大の経済の専門家でも米ドルは信用できないというのが結論ということです。
いろいろな出来事がありますが、その中からもう一つだけ。
FTXの腐敗は底が見えませんが、興味深い展開があります。
FTXは従業員が3人しかおらず、資産がも6億ドル程度という非常に小さな銀行に11.5億ドルを投資していたことが判明しています。
この銀行はファーミントンステートバンクという名前ですが、過去十年間、預金高は10億ドル程度を維持してきましたが、今年に入り預金高が84億ドルに急増しています。
マネーロンダリングのため、あるいはFRBの資金に直接、アクセスするためなのではないかという疑惑が浮上しています。
当然、FDICとFRBもこの件を知っていて認可しているわけですが、FTXの悪事はさらなる広がりを見せることは確実な状況です。
SECとMITの関連はすでに暴かれていますし、トランプ大統領の政敵への多額の資金提供も報じられています。
今週ニューヨークタイムズのイベントにFTXの元CEOのSBFが参加することも話題になっています。
この同じイベントにはイエレン財務長官、ゼレンスキー、ネタニヤフ、マイクペンス、マークザッカーバーグといった人たちも登壇するようで、こちらへの飛び火も十分にありそうですね。
このスキャンダルはアメリカの中枢を超えて、世界的なスキャンダルになると思います。