多くの人がお金持ちになれない理由の一つには、お金に関する決定をする理由が、恐怖あるいは欲に動かされたものだからです。
経済学者もよく言いますが、人々はこの二つの感情に動かされて、決定を下します。
例えば、アメリカで過去数年間に家を買って、今後悔している人たちはもっと上がるという欲に動かされたか、今買わなければ買えなくなると考えて、高値掴みをし、今になって恐怖に駆られて急いで手放そうとしているわけです。
私は何かを決める時に、欲と恐怖による決定をやめて、マクロ経済を考えるべきだと思っています。
そうすれば短期的な見通しではなく、全体の経済が自分の置かれた状況にどのような影響を与えるかを理解できるからです。
そしてお金持ちになる近道は、借金を早く返すことだということも理解できると思います。
このニュースはマクロ経済を考えるうえで、決して無視できない内容です。
昨晩、突然FRBのベイルアウトの話が出始めました。
周囲の反対を押し切って利上げを強行しているFRBなのですが、かなり苦しい状況に追い込まれています。
というのは現在の債務額の利上げをすることで利払いが急増し、アメリカの歳入の40%にまで到達していますが、ここからもさらに利上げをしようとしています。
そして、巨額の損失に苦しむFRBが議会にベイルアウトを請求するという話が持ち上がっています。
要するに基軸通貨発行元で、これまでは救済する側だったFRBが破綻寸前の危機に面しているというわけです。
すでにイングランド銀行の損失を英財務省が穴埋めしているのと同じことを、アメリカ議会が行うのかという議論が出でいます。
議会が承認すればという条件付きで、米財務省が国債を発行し、FRBの損失の穴埋めをするという話です。
ここでの問題は中間選挙が近いということで、共和党が勝てば想定外の結果となりかねないということです。
Fed Is Losing Billions, Wiping Out Profits That Funded Spending
この動きとも関連していると思われますが、すでに買い手がいなくなった米国債の流動性の問題を解決するために、イエレン財務長官は国債の買い取りを始めるようです。
そしてその方法ですが、受け皿として新たな中央銀行の設立を考えているようです。
米国債はショックを吸収するため、「別のツール」を必要としていると発言しています。最後の抵抗といったところでしょうか。
FRBのベイルアウトの件ですが、しばらく前に遠隔投資家は議会で否決され、議員たちが大ショックを受けることを透視しています。今後の展開に注目です。
ところで日銀は勝ち目のない戦いのために、巨額の資金を投入しています。
やってもやっても効果がないので、もう介入したと言わなくなりました。覆面介入というやつです。
鈴木財務大臣はアメリカと強調して、為替市場に介入していると発言しましたが、肝心のイエレン財務長官は「彼は何を言っているのか分からない」と発言したことが、ゼロヘッジで報じられています。
「日本円は先に逝け」ということなのか、それとも米国債の問題が大きすぎてそれどころではない、ということなのかもしれません。
ただ単に英語が通じなかったという可能性もありますが、いずれにしても孤立無援であることだけは間違いなさそうです。