よく言われることですがFRB(連邦準備制度)はアメリカ政府機関ではありません。
ですから他の国の中央銀行とは、立ち位置がかなり違うのです。
FRBはただの民間機関で、複数の株主がいるようですが、大株主は巨大銀行群だと言われています。
当然なのですが、民間機関であれば株主の利益を最優先する方針を取るもので、FRBも例外ではありません。
投資家の間ではよく知られた話ですが、2019年の9月にレポ金利が急騰し、このままいけば経済危機の勃発というタイミングでFRBが介入して資金注入したのですが、
その相手がJPモルガン、ゴールドマンサックス、シティグループだったことが、昨日の公開文書で判明しました。
これはパンデミックが始まる前の話です。
要するにこれらの銀行はリスキーなことに手を出して、巨額の損失を出していたため、穴埋めのために自分たちが権利を持っているFRBを使ったというのが真相のようです。
これに対して投資家たちが反発しているわけです。
これら巨大銀行は要するに経営不振というか、恐らくレポ市場の取引で巨額の損失を出した穴埋めにFRB利用したという側面がありそうですが、FRBの方でも目的があったようです。
JPモルガンは貴金属の価格を牛耳っていることが知られていますが、JPモルガンを助けることにより、価格操作を続けられるようにしたという目的があるようです。
そのため今はシティバンク経由で、価格操作を行っているようですが、ショートポジションを大幅に増やしたようです。
ただ銀価格が1ドル上がると、バンクオブアメリカの損失は8億ドルだそうで、アメリカの銀行で最初に倒れるのはここになるのかもしれません。
リスキーなことをしておいて、経済危機になると救済されるという図式に変化が起きつつあるようです。
連邦預金保険公社(FDIC)の長官が突然、退任することになりました。
辞任の理由は不明ですが、アメリカ民主党の敵対的な乗っ取りにあったとだけ述べています。
トランプ氏指名の米預金保険公社総裁が退任へ-バイデン政権内で対立
FDICは経営困難に陥った金融機関を救済するための機関で、預金の保護も行います。
預金と言っても正確にはFRBが発行したドル札を保護し、合衆国造幣局が発行した硬貨は対象外です。保護するのは紙切れだけなのですね。
実際には保護する能力がないと噂されていましたが、このタイミングで退任するということは、アメリカの巨大銀行が経営難に陥っているのかもしれないという推測も出でいます。
金融機関の救済の方針に関して、深刻な対立があったとも理解できそうです。
最後の最後になるまで主流メディアで報道されることはないと思いますが、水面下でアメリカの巨大金融機関の経営難が深刻がしていると理解しておいた方がよさそうです。
ただFRBに救済する能力はありません。IMFにも救済はできないでしょう。
ただバイデンが指名する後任は、どのような方針でいくのでしょうか? もう先が見えているような気がします。