投資をしていると必ず経験するのが、誰かを紹介してほしい、とか特定の投資案件を紹介してほしい、という依頼です。
知っておくべきなのは、紹介するとそれなりの責任が生じるということです。
例えば、自分の知らないところで紹介した案件がうまくいかなくなった、とか紹介したけれど、きちんとしたサポートを受けられていないといったことが実際に起こりえます。
ですから案件や人を紹介するときは、注意深くあるべきでしょう。
私はそのような依頼を受けるときは、以下の点を気を付けています。
- 自分自身もある程度、その人や案件について調べておく。
- 紹介相手には何が起きても自己責任でとお願いしておく。
- 基本的に権利が確保されない投資案件は紹介しない。
他にもいろいろとありますが、人との関係を大切にしたいのであれば、この紹介行為がのちのち大きな問題になりうることを知っておくべきでしょう。
話は飛びますが、半年ほど前にDubliというキャッシュバック型のショッピングサイトの勧誘をしてほしいとお願いされました。
MLM方式の話で、私が出席したセミナーは満員で、実際にかなりの人が申し込んでいたのではないかと思います。
少し調査をしたところ、海外での評判が非常に悪いことが判明しました。
たくさんの人を勧誘して、あとからうまくいかなくなることを考えると、非常なリスクであると判断し、勧誘はお断りしました。
実際、少ししてやはりこのスキームに関して、消費者相談窓口から警告が出されました。
以下は引用。
当協会では、米国のMLM企業「DubLi(デュブリ)」社に関して、注意喚起を行っています。
DubLiは、「DubLiのショッピングモールを通じて、提携する1万社以上のブランドの商品を購入すると現金がキャッシュバックされる」などと謳い、勧誘を行っています。しかし、「長期的にキャッシュバックできる根拠がない」「有名企業(マイクロソフトやキャノンなど)と提携している事実は確認されない」「米国で債務不履行を理由に訴訟を提起されている」といった情報があり、取り扱う商品があるとしても、実際には「ねずみ講」に極めて近いスキームと考えられます。
米国ではすでに悪質商法とみなされているため、近年ではDubLiの認知が低い日本やヨーロッパ諸国において同様の勧誘を行っている模様です。当協会の消費者相談窓口にもDubLiに関する相談が寄せられていることから、会員企業の販売員が勧誘されているケースが想定されます。また、このほどDubLiの日本語版サイトが開設されたことから、今後さらに勧誘行為が増えると予想されます。
つきましては、貴社の会員総会やリーダー会議などの場において注意喚起をお願いするとともに、DubLiに関する情報提供をお願いする所存です。
当協会から消費者庁などの行政機関に対して、DubLiに関する情報提供を行ってまいります。何卒よろしくお願い申し上げます。
※本件に関するお問い合わせは(社)全国直販流通協会 事務局 宇佐美までお願いします。
引用元は以下
このセミナーに参加した時に、たまたまDubliを日本で最初に始めたという方から話を聞きました。
私たちは本当にうまくいくかどうかを知りたかったのですが、この方は儲かるからやりましょうよ、とだけ繰り返していました。
ねずみ講に近いスキームなので、紹介料でかなり儲かっていたようですが、今はかなりトラぶっているかもしれませんね。