私の友人での無人島に別荘を買った人がいます。
自分でも行くのですが、行かない時は旅行客に貸しているそうです。
会うたびに彼はその話をするのですが、写真を見る限り非常に素晴らしい物件で、無人島に一軒だけあり、周りは美しいビーチに囲まれています。
彼は融資ですべてを賄い、返済はは泊りに来る旅行客の宿泊代で支払っているということです。
つまり自分のお金を一切、使わずに素晴らしい不動産を手に入れたことを誇りにしていたわけです。
私は今回の騒ぎで、彼の物件はどうなっていくのか、少し心配しています。
多分、物件に一目ぼれした上に、自己資金ゼロで買えるからと言われて、買ってしまったのだと思います。
値段を聞きましたが、数億以上していたと思います。
人によっては、できるだけお金を借りまくり、投資をした方がよいという人もいます。
いわゆる「よい借金」をして不動産等の優良資産を手に入れたほうが良いという訳です。
これまでには借金をしまくって、不動産を買いまくった人たちは多かったと思います。
リスクを取らなければ、リターンを得られないという考えはその通りなのですが、借入額が多いと、いったん市場が下落に転じると、一気に逆襲にあうものなのです。
日本でも今回のオリンピックを当てにして、借り入れをして何かの事業や投資をしていた人たちは、軒並み苦しい立場に追い込まれていると思います。
完全に当てが外れて、残るのは借金だけという事態に追い込まれる人もいると思います。最悪は自己破産ということになりかねません。
サラリーマンとかOLが借りまくって、不動産を買うというのは落ちたときに何が起こるのか知らないからなのです。
これは当たり前ですが、借りれば借りるほど、失敗した時のダメージは大きい、そしてマーケットも同じで、上がれば上がるほど落ちたときの衝撃は大きいものです。
私の意見では「良い借金」でも、事情が変われば、一気に「悪い借金」へと様変わりすることがあります。
そういう事件は歴史を振り返ると10年サイクルで起こっています。
好景気になると、前の経済危機にあったことなどすっかり忘れてしまうもので、同じことを繰り返してしまうのです。
しかし残念ながら「想定外」のことは思うより多く起こるものです。
ですから、私は融資までセットするからと言われても、怖くて借りられません。
投資家としては対策は2つしかないと思います。
1つはできるだけ借りない。これはある意味最強です。リスク要素がないので、上がろうが下がろうが心配する必要はありません。
だから私は借金が嫌いです。
これを言うと理解してくれない投資家も多いのですが、借りるリスクというのは意外と大きいと思います。
2つは欲張らずに、早めに利確しておき、様子見をしておくことでしょうかね?
落ちる時は崖から落ちるように落ちるものです。その時が来る前に逃げられれば良いのですが、「もう少し大丈夫」などと考える人は巻き込まれしまうと思います。
ある程度儲かっていれば、欲張らずに早めに利確するには自制心が必要です。
本当の勝ち組はこれから来る下落局面で現金を用意できて、格安で資産を買いあされる人たちだと思います。
暴落する時に無傷でいられるかどうか、それにより最終結果はかなり異なります。