先週、衝撃的なニュースが出ました。
これまで落ちる落ちると言われ続けてなかなか落ちなかったオーストラリア不動産ですが、かなりの大幅下落に転じました。
報道によると、「阿鼻叫喚が始まる」、「シドニーとメルボルンでは1890以降最悪の不動産バブル崩壊となる可能性」という報道が出ました。
今後はどこまで落ちるのか、を見定める時期に来たようです。
報道によると2017年のピークと比べ、シドニーは12.7%、メルボルンは8.7%の下落となっており、今年だけでも25%の下落が予想されると言われています。
エコノミストたちの予想では、40%-50%は下落するだろうとしており、となると非常に大きな混乱、つまり「大虐殺」となるわけです。
これは私の予想ですが、何が起こりうるかということです。
価格の下落によりフルローン、あるいはフルローンに近い状態で購入した人たちが、耐えきれなくなります。つまりローンの残額より物件価格が安くなるという現象が起こり、急いで売りに出すか、意図的にデフォルトするようになり、価格はさらに下落していきます。
デフォルトが増えると銀行の差し押さえ物件が安く市場に出回るようになり、さらに価格は下落、それに伴いデフォルトする人が次々と巻き込まれていきます。
当然ですが、不動産購入に対する融資が引き締められ、不動産の売れ行きが悪くなり、下落圧力は強まります。そうなると不動産開発業者が廃業に追い込まれ、さらに多くの売り物件が出回り、価格は下落することになるかもしれません。
これは最悪のシナリオですが、実際にこうしたことは過去に何度も起こってきました。政府は当然、不動産市場の安定化を図ろうとするとは思いますが、それがどこまで有効なのかは神のみぞ知る世界なのかもしれません。
ちなみに日本人もオーストラリアで近年、不動産を買われる人が多かったかもしれませんが、逃げるならば早い方がよさそうですね。
オーストラリアのようにやや小さめのマーケットでは、価格の変動が激しくなりがちなのと、為替もそれにつられるので、要注意です。