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エジプトの通貨切り下げに思うこと。

数日前にエジプトは通貨切り下げを行いました。

48%の切り下げです。

エジプト国内は大混乱の幕開けと言ったところですが、恐らくこの流れは他国でも起こるはずです。(次は恐らくヨーロッパ)

厳密に言えば通貨切り下げとインフレは異なりますが、影響という面ではほぼ同じです。国民だけが大損をすることを意味します。

 

 

エジプトの通貨切り下げは、政府の一存で突然価値が急落してしまう通貨という存在とはいったい何なのかについて考えざるを得ない出来事です。

お金とは一体何かについては様々な定義がありますが、一つの側面としてはエネルギーと引き換えに得るものとも言えます。

労働という名のエネルギーを長期間保存するためのツールという側面があります。

金や銀を労働の高いとして受け取る場合も同様です。というのは金と銀を採掘するのにエネルギーが必要だからです。

エネルギーを変換し、長期間保存できる対象の事をお金と呼ぶのは正しいと思います。

 

現在使われている通貨の場合、エネルギーは関係しません。

1万円を製造するのにかかるコストは22円だそうですが、そのコストすらもケチった結果、今はほとんどがデジタルとなっています。

質問としては、価値がない通貨を労働というエネルギーの対価として欲しいのかということになります。

歴史を振り返ると分かりますが、通貨の崩壊率は100%で時間の経過と共にその価値は0になりました。

そしてそれぞれの時代に一生の労働というエネルギーの対価を、崩壊していく通貨という形態で保有していた人が多くいたことを忘れてはいけないと思います。

彼らは全てを失う結果となりました。

我々は日々の労働というエネルギーを保存するために、通貨に頼るべきなのかをよく考えるべきだと思います。

 

こう考えると分かりやすいです。

ある人がレストランを経営しているとしましょう。

非常に美味しいスープを出すので、人気があり顧客は非常に満足しています。

しかしオーナーはもっと利益を増やしたいと考え、スープに入れる水の量を増やすことにします。

最初は1リットル多く水を入れますが、お客さんは気付きません。

気付かないので、水の量は増やしていき2リットル、3リットル、そして10リットルと増やしていきます。

スープはどんどんと薄くなることに客は気付き始め、スープを飲んでもなかなか満足しなくなっていきます。

そのためレストランのオーナーは満足度を上げるため、今度はスープとサンドイッチセットにしたものを値上げして提供することになります。

通貨というのは、どんどんと水で薄められていくスープのようなものです。

エジプト政府は突然、スープの2倍に薄めることにしたわけです。

 

かなり前に経済学者エクスターが提唱した資産の逆ピラミッドについて取り上げたことがあります。

このピラミッドにはいくつかのバージョンがあるようですが、資産クラスの頂点は銀です。

お金とはいったい何なのかについての理解が足りないと、デリバティブや通貨、国債といったものと自分のエネルギーを変えてしまうことになります。

エクスターによると、資産としての最も劣る形態のものはデリバティブです。

デリバティブとはギャンブルだとよく言われますが、そうではありません。

さらに悪くギャンブルに対して賭けを行うことです。

競馬に大金をかける人が勝つかどうかに賭けるようなもので、またその賭けに大金をかけるようなものでもあります。

新NISAはピラミッドのどこに当たるのか、よく考えるべきでしょうね。

 

ある賢い人が述べていましたが、今回の経済システムが崩壊する時に銀現物を持っている人は子供や孫に引き継ぐことができるほどの富を手に入れることができます。

世界人口のうち、銀現物を持っているのはたった0.5%だけです。

経済の崩壊は間近だと思いますが、まだ買われていない人は銀を買うことをお勧めしたいと思います。

そして、崩壊の最中に簡単に手放してしまうことがないようにも気を付けたいと思います。

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