過去の例を見ると分かりますが、政府は資産を没収する前には必ず資本規制を行います。
資本規制には様々な形態があり、分かりにくいものもあります。
貴金属購入の禁止、仮想通貨の非合法化、海外送金の厳格化といった形態が取られる場合もあります。
日本では4/1から銀行口座と固定資産とマイナンバーとの紐づけが行われますが、これもその形態の一つに当たると思います。
資本規制の目的はただ一つで、資金の移動と流出を止めた後に没収しやすくすることです。
それと分かる形で資本規制が行われた後には、ほぼ間違いなく資産の没収が計画されます。
当然ですが事前に知らされることはなく、人々が警戒をしていない週末や連休に実施されます。
獲物を一網打尽にするための囲い込みの作業が、資本規制という訳です。
特にCBDCを導入しようとしている今は、資本規制を行った後に強引にCBDCへ誘導しようとする可能性が高まっています。
すでに何度も書いていますが、資金を置いて置く一番危険な場所は銀行口座です。
銀行に預金をする時点で、その資金はあなたの物ではなく銀行の物になります。
あなたが持っているのは、銀行からの借用証書です。
そして多くの場合、銀行に現金はありませんし、仮に少しだけあったとしても偽物の通貨です。
証券会社も同様でそこに株券はなく、投資家があるのは証券会社との間の借用書のみが存在します。
資本規制から逃れる方法はいくつかありますが、いずれの方法も資本規制が行われる前にやらなければ意味がありません。
外国で銀行口座を開設し、資金を移動すること。
外国で不動産を取得すること。
貴金属の現物を入手すること。(海外で保管する選択肢も重要)
仮想通貨を購入し、コールドウォレットに保管しておくこと。
これらの方法の根底にあるのは、あなたが資産の所有権を直接保有することがあります。
もう一つは住んでいる国の法律の影響が及ばない場所で資産を保全することがあります。
海外で銀行口座を開設することはそれほど難しいことではありません。
例えばロシアで銀行口座を開設するには、申込書、パスポート、ビザ、現地住所が必要とされるようです。
少し準備が必要ですが、開設は難しくはありません。特に昨年から簡略化する動きのようです。
現在は経済制裁のために、ロシア国内でビサとマスターカードが使用できません。
その代わりにミールという名称のデビットカードを発行してもらうことができ、特にBRICS加盟国と加盟希望国で使用することができるようになっています。
ミールカードの拡大は脱米ドルの動きとも連動しているようです。
最近はロシア国内で法人を設立した上で、口座開設をするサービスも人気となっているようです。
法律事務所を中心に口座開設サービスを提供するところが増えているようです。
ロシア語が少しできれば開設は簡単だと思いますし、出来なくても通訳がいればすぐに開けるはずです。
西側諸国以外に資金を移動したい人にとっては良い選択肢と言えそうです。
経済制裁に対抗するためにロシアは高金利を維持しているため、ルーブルであれば15%程度の金利が付きます。
口座を開設して定期預金にしておくのは、かなりメリットがありそうです。
西側諸国の凋落が目に見える中で、ロシアは世界の中心的な存在になります。
経済制裁で切り離されていることもあり、金融危機が発生する時にロシアの金融機関は無傷だと思います。そういう意味でもメリットがありそうです。