しばらく前にコインショップの銀行口座が閉鎖されていることについて書きました。
どうやら銀行口座が実に様々な理由で凍結され、預金引き出しができなくなっていることが知られるようになっています。
例えば、コインベースと取引があった複数の口座が突然閉鎖されたようですし、小切手を換金した口座が"マネーロンダリングの疑い"があるとして凍結されたりしています。
口座の資金が凍結されたものの、理由が明らかなされない場合もあれば、銀行側が"間違って預金を凍結"したものの問題を放置しているためローンが支払えず家を失えそうになっている例についても報じられています。
ある方は相続でお金を小切手で受け取りましたが、銀行側は小切手が"偽造小切手"であるとして資金を凍結し、裁判で争っています。
具体的な銀行名としては、バンクオブアメリカ、ウェルズファーゴ、グリーンドット、シチズンズバンクなどの名前が挙がっています。
もっともらしい理由がある場合もあればそうでない場合もありますが、大量の口座が凍結され資金が引き出せなくなっているというのは紛れもない事実です。
巧みなアプローチを始めた金融機関もあります。
シティバンクはトークンのサービスを開始したことが報じられています。
ただ説明を見てみると、顧客の預金がデジタルのトークンに変えられてしまっていること、そして現金管理のためであると書かれています。
これは預金の引き出しができなくなることを意味しているのかもしれませんね。
ちなみにこのトークンに価値があると思われますか? 恐らく価値はゼロでしょう。
もしかしたらこれはCBDCなのかもしれません。
これとは別に、ほとんど言っていいほどの金融機関が複数の支店の閉鎖を決めています。
これと関係がありそうなのは、FRBのリバースレポです。
リバースレポとは各金融機関がFRBにお金を預け入れるシステムの事で、特に金利が上昇している今余剰資金の預け入れで利払いを受け取っています。
これまでは過剰な金融緩和により余った巨額の資金を預けるため、FRBは巨額の利払いをする結果となり損失を計上していました。
つまりリバースレポというのは、銀行にとっての預金のようなものですが、しかしここにきてリバースレポの額が激減しています。
このペースで減り続ければ2024年の4月頃にリバースレポはゼロになります。
金融機関はこぞって預金を引き出しているということです。
なぜ現金が必要なのかに関する説明はありませんが、商業不動産で発生している巨額の損失、住宅ローンのデフォルトの損失の穴埋めのためだと考えられています。
ということで、アメリカでは静かに預金封鎖が始まっている状況です。
人々が気づくのはもう少し先なのかもしれませんが、パニックになる時に我々はすでに準備が終わっていて、遠くから安心してみていられるようにしたいものですね。
明日はFRBは再度、利上げに踏み切ると考えられています。
金融危機が一気に表面化して人々がパニックになるのに、長い時間はかからないと思います。