今は"脱米ドル化"という言葉が頻繁にニュースに出るようになりましたが、これはドルの死を婉曲的に説明している言葉です。
米ドルが支えてきたのは経済システムだけではありません。
医療、教育、政治、宗教を含む今の社会を構築するありとあらゆるシステムを支えていましたが、ドルの崩壊と共にそれらも崩壊し本来のあるべき姿が現れるようになります。
我々が生まれて以来、当たり前だであると考えてきたものが、ドルによって作り上げられていた"幻想"であることが突然分かるようになります。
いくつか思い当たる変化について書きたいと思います。
日本もそうですが、アメリカは特に製造業の衰退が顕著です。
中国をはじめとするアジアの国に製造業を移転させてしまい、基軸通貨であるドル(や円)を海外に送るだけで実に様々なものを海外から送られてくるというシステムが出来上がっていました。
(日本も同様で、製造業の多くをアジアに移転し、円は決済通貨としてかなりの割合を占めています。)
これがアメリカがインフレを輸出すれば、ベンツが送られてくると言われる理由です。
アメリカはドル体制に逆らおうとする国に対しては、軍事力を行使することで体制の維持を図ってきたわけです。
ドルを印刷するだけで、モノが入ってくるという実に美味しい基軸通貨の立場を享受してきたわけですが、それも終わりました。
今後数か月間で米ドルの死が一気に表面化すると予測されています。
昔にヘミングウェイが言ったように「少しずつ進んでいき、そして突然一気に崩壊する」というわけです。
アメリカでは国内での製造能力がないのに、輸入もできなくなるという困った状況が一定期間続くことになります。
買いたくても支払い手段としての米ドルは受け付けられないというわけです。
日本はどうでしょうか?
そしてこれは企業にも影響を与えます。
アメリカ政府は大企業に巨額の補助金を提供することにより、モノの価格を長い間歪めてきました。
今となっては本当の価値が分からないものも本当に多くなっています。
ドルの死と共にそうした企業はモノの生産ができなくなり、結果として本当の価値が分かるようになります。
貴金属はその典型ですし、電気自動車も本来であれば今の数倍の値段がするはずです。
これまでは安く変えていた物も多いと思いますが、実はそれは政府の補助金や米ドル覇権に依存している場合も多いものです。
この現象は国外に還流していたユーロダラーがアメリカ国内に還流するのと同時に起こる現象です。
日本もドルに引きずられることは確実なのと、輸入に頼っているのでアメリカと同様の現象が起こると思います。
そして米ドルの崩壊は資金提供により存在していた活動が停止を見意味します
例えば、LGBTQやSDGSといった活動は資金不足のため、活動全体が停止します。国連については先日書きました。
ドルはこれまでに実に様々な悪事を隠ぺいするための賄賂として支払われてきましたが、ドルの死と共に悪事が表面化します。
人身売買やアドレノクロムなどはその一例にすぎません。
個人だけでなく、政府がらみ宗教団体が自ら組織的に行っていたことも白日に晒されることになります。
昨日はFOXニュースがタッカーカールソン氏を解雇したことが報道され、株式が大暴落しましたが、メディア企業の破綻も相次ぐことになります。
昨日、ムーディーズが11の金融機関の格下げを行いました。カンザスFRBの緊急会議はこの件だったのかもしれません。
破綻の危機ということですね。
Moody’s Downgrades 11 Regional Banks, Including Zions, U.S. Bank, Western Alliance
注目されていたファーストリパブリック銀行に関しては、預金流出が加速しており第一四半期だけで1000億ドルが流出したことが公表されています。
こちらも破綻寸前です。これらすべてはドルが急速に崩壊していることの目に見えるサインです。
今アメリカで起こっていることが、我々に影響し始めるまでにどれくらいの時間があるのかは分かりませんが、残りの時間を無駄にせずできる限りの準備をしておきたいものです。
世界中のありとあらゆる悪事を支え続けてきた米ドルの崩壊は、全体的にみると明るい出来事だと思います。
今後数年間を生き延びられれば、その後には今とは全く異なる良い時代が訪れるはずです。