銀価格はずいぶんと上がってきました。
少し前まではスポット価格が22ドル台でしたが、今は25ドル台で推移しています。
最近の複数の動きを考えると、銀の買い場もそろそろ終わりなのかもしれません。
数日前に書いたコメックスの在庫不足とヘッジファンドによるシルバースクイーズ。
価格が下がらず苦境に追い込まれているバンクオブアメリカの話。
そして、ある大手コインディーラーの社長がインタビューに答えていましたが、在庫確保が非常に難しく小規模のコインディーラーは閉鎖に追い込まれていること。
そしてこの社長も今週末で在庫確保の注文をやめるかもしれないと話していました。
あとこれに追い打ちをかけるのは、ロシア政府の動きです。
ロシアが金本位制を導入するという噂は、どうやら本当のようです。
これまではロシアで金を買うには20%の税金を支払う必要がありましたが、撤廃されるようです。
President Putin Returns the Gold Standard to Russia
ロシアが金本位制を導入すること、これはドル、ユーロ、円などの通貨の死を意味します。
少しわかりにくい話かもしれませんが、偽物は本物には決して勝てないのです。
巨額の負債しかないドル、ユーロと円、それに対し負債がなく大量の金の裏付けを持つルーブル。どちらが強いかは明白です。
ですから本物が表舞台に立たないように、あらゆる手を使って金と銀を抑え込んできたわけです。
銀の買い占めを図ったハント兄弟、そしてウォーレンバフェットでさえも銀の買い占めで追い込まれました。
このドルにとっての最悪のタイミングで致命的な打撃を加えるのは、ロシアということになりそうです。
ロシアはこれと同時に、アメリカとヨーロッパ向けの原油と天然ガスの販売を停止したという話も出できています。これも通貨の購買力下落に直結します。
西側諸国が必死にロシアに金融制裁を加えたり、プーチン大統領の暗殺を声高に求めるのはそこまで追い込まれているということの証拠でもあります。
自分たちが生き残るためには、どうしてもプーチンを殺し、ロシアをつぶさないといけないわけです。
ですからもてるすべてを使って攻撃しているわけですが、その中にはディズニーのアニメをロシアでは放映しないといった、どう考えても大した影響はないようなことまで行っています。
FRBは米ドルの終わりを肌で感じ取っているようです。
FRB議長のパウエルは、米ドルの基軸通貨システムは人々の信頼で成り立っていると認めていて、違う金融システムへの移行へと向かっていると認めていました。
どうやらSWIFTも同時に終わりを迎えることになりそうです。
西側諸国はロシアを排除しましたが、中国、インド、ブラジル、サウジアラビア等の国はロシアと独自に取引を続けることをすでに表明しています。
この他にもアフリカの複数の国家、南米でも同様の動きが続いているようです。
銀の価格がこれまで170年間も人為的に押さえつけられていたのは、ドル体制を守り抜くためです。
そして価格操作がなくなれば、170年間にたまりにたまったエネルギーが一気に吹き出ることになります。その時価格がいくらになるのかは、だれにも分かりません。
今の金銀比価は1:80です。歴史的には1:10-15です。ただ今の不足を考えると、金価格を超えていくと考えてもおかしくありません。
アメリカの月曜日にならないと分からないかもしれませんが、今週末と来週明けでは市場が急変している可能性が十分にありそうです。
来週以降は現物入手が非常に困難になっていくことが予想されます。今週末は山場かもしれません。
もし購入を検討されている方は、今週末に買い足しても良いのではないかと思います。