ドイツで先月のインフレ率が年換算で18%を超えていたことが報道されました。
報道された数字が18.4%ですから、実際はもっと高いのでしょう。
そしてドイツでインフレが加速しているということは、ヨーロッパの全土でも同じ事が起こっているのでしょう。
もう少しすると、インフレ=預金が目減りしている、ということに一般の人が気づくと思います。
そして通貨に死が近づいているのは、ドルとユーロだけの話ではありません。日本円もそうです。
通貨を支えているのは、究極的には人々の信頼というか、洗脳ともいうべきものです。本当は価値がないと気づくときに通貨は終わりを迎えます。
例えば、家を売るのに支払われるのが紙切れかデジタルの数字だとわかっていれば、1万円だろうが10億円だろうが大差がないということになります。
「紙切れと引き換えに家は売れない、紙切れが何枚あろうが関係ない」という話になるのです。
これと関連していますが、イギリスの貴金属取引所COMEXではものすごい量の銀の現物が流出しています。
先物取引をしていた人たちが現物の引き渡しを要求しているためです。
今月分と来月分の引き渡し量が巨大なため、現物が底をつきデフォルトするのではないかという懸念も聞かれます。
現物が手に入らなくなる日は、ますます近づいているように思えます。
王立造幣局が、携帯電話やパソコン等からの金と銀を含む貴金属のリサイクルを始めるという報道がありました。
リサイクルの費用は採掘よりも高額なため、これは金と銀の価格高騰と現物不足をすでに見越した動きだと言われています。
金のリサイクル費用は分かりませんが、銀に関しては1ozあたり$300かかると聞いたことがあります。
The Royal Mint partners with Excir to remove gold from e-waste
銀価格は分かっているだけで、過去150年間も抑圧されてきました。そしてそれがそろそろ終わろうとしています。
通貨の崩壊と同時に、銀価格が150年間の価格操作から解き放たれ、一気に暴騰する日も近いのかもしれませんね。
このインフレのせいで、世界中の政府が機能不全に陥ることになると思います。
というのは仕事を発注するとしても、下請け業者が請け負い額で仕事を行えるかどうかが不明だからです。