ここのところ詐欺被害者の方々との面談が相次いでいます。
弁護士に依頼しても、返金がないとか、弁護士に「これでは手の打ちようがない」と言われた被害者の方たちが最近、よく来るようになりました。
昨日の方は、騙されて老後の資金をほぼすべて取られてしまい、途方に暮れている方でした。
詐欺師は人を騙すために、いろいろな手口を使いますが、その一つには契約書があります。
今回の被害者の契約書には特殊な細工が施してあり、投資の説明を受けていたはずなのに、契約書が『寄付契約書』となっており、返金は一切しない旨の記載がかかれていました。
被害者に聞いたところ、詐欺師から絶対に儲かるから、急いで契約するように言われ、署名捺印したとのこと。しかも契約書を二部作成するのではなく、一部のみであとから催促して、ようやくコピーをもらえたとのこと。
騙されてしばらくたってから、契約書をよく読み、また弁護士に相談したところ、『寄付の契約だから、民事裁判を起こしても絶対に負ける』と言われ、また告訴しようと被害届を警察に持って行ったのですが、相手にもしてもらえなかったそうです。
こういう詐欺の例は稀な例かもしれませんが、契約書をよく読まないで、署名捺印すると大変なことになります。
皆様もよくご注意ください。
弁護士もお手上げ状態の詐欺案件ですが、まだ何かできることはあるのではないかと思い、現在検討中です。