日本人に騙される人が多いのは、日本には事なかれ主義が根付いているからです。
人を信じる心や思いやり、空気を読むといった習慣は日本人特有のものですが、大切なところを最後まで細かくチェックして、詰めない日本人の甘さが結果として、騙されるということにつながります。
「あまり細かく聞くと、気分を害するかもしれない」とか「関係を悪化させたくない」という思いは人に付け込むすきを与えます。
世の中にはどうしようもない人間が一定数いて、彼らは「騙される方が悪い」という価値観を持っています。
特に投資の世界、海外のビジネスでその考えは顕著です。
ですから、最後まで確認し、確認することが問題となるような人であれば、自ら関係を切るべきです。
そのような人たちと良好な関係を築く必要はなく、自らの人間関係から排除しなければ、長期的にリスクを負うことになります。
問題に気づいた時には、それを避けずに、問題を洗い出し、その場で対処することは大切です。
日本人としてはやりにくいことかもしれませんが、これができないと付け込まれます。
特にビジネスと投資に関しては、日本でよくある事なかれ主義はかなりのデメリットになります。
先週、私は一人のビジネスパートナーの首を切りました。
私の知らないところで犯罪行為に加担していたことが判明したためです。
それだけでなく加担したことはどう見ても明らかなのに、「自分はやっていない」と最後まで主張していました。
私がその人に理由を説明し、案件の担当から外すと伝えると、私が信じてくれないことを怒り出し、最後には裁判をすると言って脅迫しだしました。
彼の態度を見て、外したのは間違いではなかったという確認が深まりました。
良い人であるのならば、いずれにしても迷惑をかけたことを謝るはずですし、ましてや脅迫などをするはずはありませんから。
投資と海外ビジネスの世界では、きちんと見ていないとやられると思っていた方が無難です。
そして人と対決することを恐れてはいけません。
自分にとって守るべきものは何なのかをいつも理解していれば、捨てるべきものの判断も容易になります。
問題のある人、そして悪い人すべてを排除して、信頼できる人たちとだけで組むこと。
これは投資とビジネスの世界の永遠の課題なのかもしれません。そのためにも事なかれ主義はやめましょう。