今日はハイパーインフレにはステージがあるという話です。
当然ですが、ハイパーインフレというのは誰にとっても危険な時期になります。
実際にルーマニアでのハイパーインフレを経験した人が、実体験から対応方法をまとめていました。
ハイパーインフレが始まる前にしておくべきことというのは、あなたの持ち物を他人には知らせないということが大切です。
友人に銀コインをプレゼントしたりするというのは、後から振り返ると危険な行為であったことに気づくかもしれません。
それぞれの段階の明確な区切りはありませんが、ルーマニアではハイパーインフレのサイクルは4-7年であったそうです。
あと最初の段階と最後の段階は、比較的短期間であるとも述べています。
全く同じことが起こるとは限りませんが、参考になると思います。
ハイパーインフレの最初の段階では貴金属が高騰しがちです。
ただのスクイーズが起こっているのか、システムの崩壊が起こっているのかの見極めは必要ですが、スクイーズだけであれば利確するのもありかもしれません。
最初の段階では、貴金属との物々交換が可能になっているかもしれません。
資金不足に悩む人たちは所持品を売ることになりますが、恐らく工具やバイクといった後で役立つものと交換すべきなのかもしれません。
あとガソリンの備蓄もしておくべきです。
この段階では貴金属を処分して、多額の現金を保持することはややリスクがあります。
現金は使用しやすいものの、可能な限り物品と貴金属に変えておくことをお勧めします。
ハイパーインフレの第二段階についてです。
この段階になると人々は簡単に売れる持ち物をほとんど売り払ってしまい、何を売って暮らそうかと悩む時期になります。
この段階では通貨の購買力は急激に減少し、人々は物との交換を断るようになります。
この時期になると、人々が生き残るために最後まで売らなかった貴重な品物が売りに出るようになります。
この段階でハイパーインフレの備えができている人は、備蓄品をたくさん持っているかもしれません。
護身用品やサバイバル用品といったものを人前で使用したり、きれいな服を着たり普通に車を乗り回していると悪い印象をあたえることになります。
「この人は緊急時に備えてほかにもいろいろなのを備蓄しているに違いない」と人々は勘繰るようになり、格好の標的になりかねません。
自分の身を危険にさらさないためにも、他の人と同様に貧乏を装う必要があります。
擦り切れた服や靴といったものを着用することは、役立つかもしれません。
日本では難しいですが、海外に住んでいるのであれば銃と弾薬を備蓄しておくべきです。
第三段階になると、人々は心理的また精神的に崩壊するようになります。
この段階ではアルコール、タバコ、向精神薬は非常に価値が出るようになります。またスイーツの需要も急増します。
この段階では金や銀コインの物々交換は非常に危険になります。一度は成功しても二回目は成功しないと言われています。
というのはコインを持ち出すと、もっと持っているだろうと勘繰られて襲われるためです。
反対に結構指輪やアクセサリーであれば、取引相手はあなたがお金に困っていて、最後に持っている貴重品を手放そうとしていると思うはずです。
重要なのは、貴金属を交換する時にもっと持っていると思わせないことが非常に重要です。
第四段階ですが、これは政府が新たな通貨を発行してリセットを試みる段階になります。
このころになると、人々は疲弊しきっていて家や土地を手放す段階になっています。
もしかしたら貴金属を手放して、不動産を入手すべきタイミングなのかもしれません。
この頃になると闇市場での取引が盛んになっていて、ギャングが取り仕切っているケースが多いので注意が必要となります。
銀行が開いているのであれば、貴金属を担保にして融資を引いて資産を取得することを検討できるかもしれません。
動画の中でも再三強調していましたが「林の中の一本の木のようになる」ことが重要です。
目立つ行動を避け、生活に困っている普通の人のように振舞うことが非常に重要です。
ルーマニアではハイパーインフレは安定するまでに繰り返し発生し、政府のリセットも何回も失敗に終わったようで苦しい期間が長期間続きました。
個人的には、準備をして苦しい場所にとどまり続けるのではなく、違う場所に移動する用意をしておくことはもっと良いように思えます。
この方は結局、ルーマニアから離れてアメリカに移動したようです。
事態が悪化してから移動しようとしてもうまくいきませんし、可能であれば貴金属も日本だけでなく移動先の国に保管しておくとイザというときに役立つと思います。
「どうせ2-3年で元に戻るし、貴金属を買ったから大丈夫だ」などと甘く考えていると痛い目に合うと思います。
アメリカは比較的短期間で回復に向かいますが、日本とヨーロッパはかなり長期化するはずです。
最悪の事態に突入する時に、その時にどこで住んでいるのかというのは非常に重要だと思います。