先週は銀価格が上昇し、$36を超えました。
その一方で金融機関は空売りのポジションを大幅に増やしています。
ここ10年間で最大と言われる規模のショートを8つの金融機関が保有しており、全体の50%を超えています。
金融機関が共同で、銀価格を抑制しようとしていることになります。
金融機関にとっては空売りをクローズするためには現物を引き渡すか、空売りの買戻しをする以外の出口はありません。
結局は金融機関が勝つのか、銀が金融機関を叩きのめすのかという結果にどちらかとなり、金融機関が勝てば価格は下がりますが、銀が勝ては金融機関は破壊されます。
銀スタッカーが注目しているのは、いつ金融機関は戦いに負けるのかという点です。
価格上昇を抑えきれない場合、金融機関は破綻するリスクがあります。
しかもショートを保有している金融機関はどれもシステム上重要な金融機関ばかりです。
つまり1つが破綻すれば、世界中の金融機関にあっという間に飛び火します。
銀と関係があると思われる興味深い動きがあります。
銀取引の規制を行っているのはCFTC(先物取引委員会)ですが、5人いるはずの委員のうちの残りは2人です。
ちなみにこの2人はもとシティとJPM出身ですので、非常に分かりやすい構図となっています。
注目すべきなのは、突然2人とも辞任の意向を表明しました。委員が一人もいないという緊急事態になりつつあります。
それだけではありません。
CFTCの執行責任者も2日前に辞任を表明しており、在職はたったの4か月ですが、早期退職をするようです。
まるで泥船から逃げるように人々が規制当局であるCFTCから逃げているところを見ると、コントロール不能な事態が起こっていると想像できます。
GROKに聞いたところ、金融機関が銀の価格操作に失敗する時に起こるシナリオについて聞いてこました。
銀価格の急騰、金融機関はショートスクイーズに直面し、巨額の損失が発生。インフレ圧力の増大と通貨に対する信用の下落などがあります。
具体的にはショートスクイーズが発生して銀価格が急騰します。
現物不足が深刻化することや、JPMのような金融機関に巨額な損失が発生すること。
人々が銀現物に殺到するようになることや通貨への信頼が急激に毀損することが想定されます。
上でも書きましたが、価格操作を巡る争いは金融機関が勝つか、現物が金融機関を叩きのめすかのどちらかしかありません。
これまでは金融機関の勝利が続いてきましたが、毎回勝つとは限りませんし、今回は特に事態が緊迫しているように思われます。
状況を見る限り、金融機関は捨て身の覚悟で価格操作を仕掛けるようです。
もし価格操作に失敗すれば、金融機関の連鎖倒産が起こると同時に銀価格の急騰が起こります。
これまで170年間続いてきた銀価格の操作がここ数週間で終わるのかどうか、要注目です。
もう一回暴落して買い場が来るのか、それとも一気に破綻して冒頭局面に入るのか、事態はついに最高潮に到達しつつあるようです。
インドと中国がスクイーズを仕掛ける可能性は大だと思います。