いまだにアメリカの多くの都市では不動産が最高価格を更新し続けています。
仕事もなく、貯金もないのに家を買うローンは出ているようです。というか、ローンの申請の時に嘘をついていても、大した確認もせずに貸し出しているようです。
昨日、デベの方と打ち合わせをしましたが、無職の人にも住宅ローンが出ているそうです。
リーマンを思い出させるような話ですね。
マーケットは崩壊の危機にあるにもかかわらず、いまだにアメリカの不動産の専門家の多くは、価格はこれからも上がるとか、落ちたとしてもそこまでは大きく落ちないというポジショントークを続けている人がほとんどです。
確かに影響が少ない都市と、大打撃を受ける都市があるのは事実ですが、これからも大丈夫だというのは大きな嘘です。
すでに大半のアメリカ人に貯金はなく、あるのは負債だけです。
下のグラフはアメリカ人の収入がコロナ以降、どのように減ってきたのかを示しています。
政府からの給付金がなければ、一文無しの人が大半です。そしてその給付金ももう終わろうとしています。
現金がないので、支払いをするのにカードを使う人が急増しています。
失業者も増え続けています。下の表は政府の公式発表なので、少なく見積もられていると思います。
今、アメリカではコロナが急増しており、またロックダウンが始まろうとしています。
シカゴですが、かなり厳しいロックダウンが始まります。
来週からは不必要な外出の禁止、感謝祭でも人も家族も家に呼んではいけない、旅行もいけないというかなり厳しい規制のようです。
シカゴの住民とビジネスには命取りとなる命令です。
10月末の時点で、ローンの滞納をしている人は全米で300万人。
ムーディーズのアナリストによると来年の1月には1000億ドルの住宅ローンと家賃が滞納になると予測しています。
小規模の不動産事業のオーナーの40%が半年以内にデフォルトすると答えています。
年明けからは差し押さえと強制退去の急増、そしてホームレス数も急増しそうです。
家をなくすことを見越した人が大挙して、キャンピングカーを買っているため、売り上げが急増しているそうです。
バブルの崩壊まであと少しです。
ある投資家が語るように、マーケットが血の海になる時、その時が本格的な参入のタイミングになります。
誰もが差し押さえになり、不動産を買いたいという人がいなくなる時、その時が最高のタイミングです。
資産というのは消えてなくなることはありません。ただ場所が移動するだけです。
マーケットが血の海になるときに、資産を自分のところに移動させられるかどうかが問題なのです。
今回の危機は危機では終わらないと思います。
金融や社会体制をも変化させるくらいの衝撃になると思います。